操船編!(そのいち)

さてさて、非常に多忙な小山師匠を桧原湖で捕まえて、聞き込みをして参りました。
その時の模様をダイジェストに再現してみたいと思います。

以下 桂川 いたる vs 小山隆司


初めにざっくり聞いてしまいますが、アルミの限界ってどこらヘンまでですか?

それは乗り方次第だけど、相当荒れたときでも自走可能だよ。逆に言うとバスボートの方が危ない面もある。

バスボートの方が危険なんですか?

そんな場合もあるって事だよ。たとえば大きなうねりの中を走る場合はアルミの方が軽いので浮きが強く、そうそう波に刺さったりはしないけど、バスボートはその重量とパワーからスロットル操作一つで思いっきり突っ込んだりする。

なるほどね。そうは言っても波の上をガンガン超えていけるのは強みっすよね。

それも正しい操船技術がないと出来ないことだな。ボートの特性を良く理解してハルに負担を掛けないように操船する事は重要でアルミもバスボートも基本は全く同じ。その点ではアルミの方がシビアな分とてもイイ教材だ。

確かに。操船に関してはスロットルにしろ舵にしろアルミは軽い分反応が早いですよね。
で、操船に関してバスボートと違う点は何ですか?

波を潰して走ろうとはしないことだね。荒れた波をザバザバ切って走るのはバスボートの特権と思っていい。アルミボートでその真似をしたらアッという間にハルが割れちまうぞ。最近のアルミはノンリベットが多くなってきたけど、だからといって波にぶち当てられるほど頑丈になったワケじゃ無いんだ。アルミはアルミ。バスボート以上にハルには気を使わないとすぐにトラブルが起こると思った方がいい。

トリムとかはどうなんです?バスボートみたいに操船中に変えられませんよね。決めたらそのまま走り続けるしかないとゆー。

確かにトリムピンでしか変えられないからな。そうは言っても波の状況を見て決めれば後は操船次第でなんとかなるぞ。この図で言えば一番上がアウトトリム状態。パワーを掛けるとバウを持ち上げる状態になる。波がないベタ凪の時には一番スピードが出る。
真ん中がニュートラルトリム。基本と言えば基本かな?
一番下がイントリム。スターンを押し上げる力が掛かるから相対的にバウを下げるように進むことになる。細かい波が立っているときに船首で波を切りながら走ることが出来る(V型のボートのみ)けど、ボートも傷むんだよな。

なるほど。風のないときはアウトにしておいた方が良さそうですね。

まぁ、そうかもしれないけど曵き波なんかがあったら思いきりゆっくり走らないとヤバイぞ。迂闊に飛んで、腹を打つように落ちたらダメージは計り知れない。よほど条件が良くない限りニュートラルかインにしておいた方がイイと思うよ。


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